認知症予防 (食事編・野菜と果物)
- 緑黄色野菜
厚生労働省は、生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するための目標として、「野菜を1日350g摂取する」ことを掲げています。
特に緑黄色野菜には、活性酸素を除去する抗酸化作用がある「カロテン」や「ビタミンC」「ビタミンE」が多く含まれています。体内の老化物質から身体を守ってくれるのが、カロテン(ビタミンA)・ビタミンC・ビタミンEなどの抗酸化物質です。
カロテンが多く含まれている緑黄色野菜は、しそ・にんじん・ほうれん草・小松菜・かぼちゃ・にら・パプリカなどです。
水にさらすとビタミンは逃げ出してしまうので、生のまま食べる方法が一番栄養が失われない食べ方です。野菜のカサを減らして多く食べるために、蒸し料理やレンジ調理もビタミンが壊れにくい調理方法です。スープにして煮汁丸ごと食べても良いですね。また、カロテンは炒め物など油を使った調理方法で吸収率が良くなります。
野菜の皮や皮のすぐ下には栄養がたくさん含まれています。皮はしっかり洗って、できるだけ皮ごと摂取することをおすすめします。
<緑黄色野菜の栄養・効果・食材>
カロテン 体内でビタミンAに変換、皮膚・粘膜の強化、視力維持、がん予防
ビタミンC 抗酸化作用、がん・心臓血管系疾患の予防、免疫力向上 など
ビタミンE 抗酸化作用、動脈硬化・血栓の予防、血圧低下、LDL(悪玉)コレステロールの減少 など
食材 しそ、にんじん、ほうれん草、小松菜、かぼちゃ、にら、パプリカ
目安量/日 350g
食べ方 サラダ、蒸し野菜、スープ、レンジ調理、油と炒める など
- 果物
果物は、抗酸化作用がある「ビタミンC」や「ポリフェノール」が含まれています。
りんごの皮を剥いてから少し経つと、茶色っぽく変色しますよね。これは実が酸化しないように皮が守っている証拠です。
また、認知症予防に「葉酸」が注目されています。葉酸はビタミンB群の一つで、不足すると肝臓で悪玉アミノ酸である「ホモシステイン」という物質が増えます。ホモシステインは、動脈硬化や血栓症、アルツハイマー病などの認知症の原因になるといわれています。葉酸に含まれるビタミンB群は、ホモシステインを分解して減らすことができるため、認知症予防が期待できます。
葉酸を多く含む果物は、ドライマンゴー・いちご・アボカド・さくらんぼ・キウイ・バナナなどです。特にドライマンゴーは、生のときよりも葉酸の量が3倍多くなります。
そのまま食べるには固いときはヨーグルトに漬けると柔らかく食べやすくなります。果物は、朝食やおやつとして生で食べたり、食べにくい時はスムージーにすると良いでしょう。
<果物の栄養・効果・食材>
ビタミンC 抗酸化作用、がん・心臓血管系疾患の予防、免 疫力向上 など
ポリフェノール 抗酸化作用、動脈硬化の予防 など
食材 ドライマンゴー、いちご、アボカド、さくらんぼ、キウイ、バナナ など
目安量/日 200~300g
食べ方 そのまま、ヨーグルト、スムージー など